2025年の秋、私たちは夫婦でバイクの免許を取りに、ある自動車教習所に通っていました。
私は大型バイク、デザイナーであるパートナーは中型バイク。年齢的にも、いわゆる学生の頃とは違う、完全に大人になってからの免許取得です。
教習所に頻繁に通う日々のなかで、思っていた以上に「これは広告や販売促進の話だな」と感じる場面がいくつもありました。
教習所は「楽なビジネス」ではないが、「構造が固定されやすい」業態でもある
自動車教習所という業態は、一見すると安定して見えがちです。
免許取得という社会的に必要なサービスであり、料金体系もある程度の幅で定められています。
ただ、実際には
少子化による若年層の減少
指導員不足や高齢化
設備維持や更新にかかるコスト
といった課題を常に抱えており、決して「楽なビジネス」ではありません。
一方で、構造的に見ると、
【価格やサービス内容を大きく変えにくく、差別化の軸が生まれにくい】
という側面があるのも事実です。
その結果、
「何かを大きく変えなくても、例年通りは回ってしまう」
という状態に陥りやすい。
これは努力不足の話ではなく、
業態そのものが持つ構造的な特性だと感じています。
だからこそ、
サービスの質や体験価値、
そして「どう選ばれているか」という視点を、
意識的に言語化し、伝えていく必要がある。
広告や販売促進が意味を持つのは、
まさにこうした「構造が固定されやすい業態」なのだと思います。

私たちが教習所を選んだ、かなりニッチな理由
では、そんな中で私たちはどうやって教習所を選んだのか。
実は、私自身の条件は特に問題ありませんでした。
一方で、パートナーは低身長で、通常のバイクでは安全に足が着かない可能性がある体格です。
いくつかの教習所を回りましたが、
「うちは難しいですね」
と、実質的に門前払いのような対応を受けるケースもありました。
結果として、地域の中で
【低身長の女性でもバイク免許が取得できる体制を整えている教習所】
は一カ所しかありませんでした。
専用の教習車両があり、
指導員も低身長の受講者への教え方を理解している。
その体制が“当たり前のように用意されていた”。
だから、私たちはその教習所を選びました。
選ばれた理由は、広告ではなく「認識」だった
興味深かったのは、その情報が私たちにどう届いたかです。
派手な広告を見たわけではありません。
SNSで強く訴求されていたわけでもありません。
地域のバイクショップの方から、
「そこなら大丈夫だと思いますよ」
と教えてもらったのがきっかけでした。
つまり、
【日常の中で少しずつ蓄積されたイメージや評判】
が、私たちの意思決定に影響していたということです。
これはまさに、
“刷り込み”ではなく“信頼の事前形成”
だと感じました。

ニッチに応える体制は、強力な販売促進になる
低身長の女性向けの教習体制は、決して多数派向けではありません。
ですが、その一点にしっかり応えられる体制があったことで、
「ここなら安心して通える」という明確な理由が生まれていました。
これは広告的に見ると、とても健全です。
・誰に
・何を
・どこまで提供できるのか
が、実態として伴っている。
だからこそ、その情報が人づてに伝わり、
結果として“選ばれる”につながっていました。
褒めてばかりでは終わらせない話
一方で、正直に言うと、気になる点も多くありました。
設備は老朽化しており、
施設全体の印象は決して良いとは言えません。
ホスピタリティという観点では、改善の余地が大きいと感じました。
この状態で、
「良い口コミが自然に増えていくか」
と問われると、難しいだろうな、というのが率直な感想です。
広告やSNS発信を行っているからこそ、
【実体験とのギャップが生まれるリスク】
は、より大きくなります。
情報発信は、体制とセットで考えないと意味がない
どれだけ良いメッセージを発信しても、
受け取った側の体験が追いついていなければ、評価は下がります。
だから私たちは、
「発信しましょう」だけで終わる仕事はしません。
・実際の体制はどうか
・現場は無理をしていないか
・その魅力は、継続できるものか
そこまで含めて整理することが、販売促進やブランディングの前提だと考えています。

もし一緒にやる機会があるなら
これは完全にプライベートで通っていた教習所なので、
もちろん営業をかけたわけではありません。
ただ、
「もし一緒にやる機会があるなら、もっと良くできる余地はたくさんある」
と感じたのも事実です。
選ばれる理由は、すでに持っている。
あとは、それを裏切らない体験と、正しい伝え方を整えるだけ。
業種が違っても、この構造は多くの地域ビジネスに共通しています。
販売促進や情報発信について、
まずは「今どう見られているか」を整理するところからでも構いません。
必要であれば、状況を聞かせてください。
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株式会社HET
長谷川 嵩
(※ブログ内の画像はイメージです)


