Instagram運用の「伴走サポート」で実現した企業アカウントの成功事例

2024年11月30

近年、SNSを活用して事業を拡大する企業が急激に増えています。
しかしながら、「コンサルティング」という言葉にアレルギーをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで私たちはあえてその言葉を使わず、「伴走サポート」という形で企業様のInstagram運用を1年間にわたってお手伝いしました。

もともとこの企業様は、既存顧客との関係を深めつつ新たな見込み顧客も獲得したいという課題を抱えていました。
従来の紙媒体や口コミでは十分な広がりを得られず、Web広告にかける予算や効果測定にも難しさがあったため、
より柔軟に情報を発信できるInstagramを本格的に導入することを検討されたのです。

そこで私たちが提案したのが「伴走サポート」というスタイルでした。

単なる数字の拡大を目的とするのではなく、企業のブランドイメージを確立し、
既存顧客との信頼関係を強化しながら新規層へリーチするための仕組みづくりを一緒に考えていきたい——それがスタート地点でした。

 

【月例ミーティングとチャット対応の「二軸サポート」】

私たちが今回提供したサポートは、月に一度の全体ミーティングと、24時間365日いつでも質問を受け付けるグループチャットの二軸が中心です。

サポートの手法は予算やご希望によって様々で、投稿を全てこちらで企画・作成・投稿・運用までお任せいただいているクライアント様もいらっしゃいます。

今回のケースであると、まずは全スタッフを対象に、SNS活用やマーケティングの基本概念を学んでいただく基礎研修を実施しました。

フレームワークを用いた分析手法や、コピーライティングのコツなどをセミナー形式で紹介し、
SNS運用が単なる流行りではなく「顧客や見込み客との信頼構築に直結する重要なツール」であることを理解していただきました。

その後、毎月の定例ミーティングでは前月の投稿成果を振り返り、エンゲージメント(いいね・コメント・保存など)の推移やユーザーの反応を共有します。
キャプションの書き方、写真や動画の撮影・編集、ハッシュタグ戦略、投稿タイミングなどを細かく検証し、次の改善策を導き出す流れです。

さらに、最新のSNSトレンドやネット広告の潮流についても常にアップデート。アルゴリズムの変化や新機能の登場などを紹介しながら、
「企業アカウントとしてどこまでカジュアルに寄せるか」「社内の文化やスタッフの個性とどう合わせるか」を慎重に見極めていきました。
奇抜な企画に走るほうが目立つこともありますが、長期的かつ安定的に運用を続けるうえでは、現場の理解と協力が欠かせません。
そこで私たちは、お客様の歩幅に合わせて段階的に施策を取り入れるスタンスを大事にしています。

また、グループチャットを設けることで、疑問点や不安をいつでも相談できる環境を整えました。
例えば「投稿文言を直前で修正したい」「今から上げる写真はどんなトーンがいいか」など、
リアルタイムに生まれる課題をすぐ共有できるのがメリットです。私たちも可能な限り早いレスポンスを心がけることで、
企業内のSNS担当者が一人で悩まず、常に伴走者としてのサポートを受けられるようにしました。

 

【フォロワーの急成長と“商圏内”への確実なリーチ】

この取り組みによって、企業アカウントのフォロワー数は最終的には数百%成長しました。
とはいえ、フォロワー数はあくまでも目に見える指標の一つにすぎず、本当に重視したのはエンゲージメント率や、その先にある顧客との信頼関係の深まりです。
実際、フォロワーのおよそ95%が商圏内のユーザーで占められており、問い合わせや来社(訪問)につながる可能性が高まったという点が大きな成果となりました。
数字だけを追うのではなく、企業のビジネスゴールをしっかり見据えたうえでSNS運用を行うことの重要性を、改めて実感する結果です。

さらにフォロワーが増えるにつれて、コメントやダイレクトメッセージで直接コミュニケーションできる場面も増えました。
企業のサービスや商品に興味を持っている層とのやり取りが自然に育ち、
親密度を高められたことで、ブランドへの信頼や愛着が一段と深まっているように感じます。

 

【弊社の特徴とスタンス】

SNS運用をサポートする企業は数多く存在し、マニュアルを提供して終わりという方法や、自動ツールでフォロワーを増やすサービスなど、さまざまな形態があります。
私たちは、その中で「クライアントと二人三脚で、じっくりアカウントを育てる」スタンスを掲げています。
なぜなら、企業ごとに担当スタッフの人数やスキル、投稿に割ける時間や素材の種類、さらには社内カルチャーやコンプライアンスの基準など、前提条件は全く異なるからです。
一律のテンプレートでは、十分な成果につながらない場合が多いと考えています。

そこで、私たちは毎月のミーティングや日常的なチャット相談を通じて、
「今この企業様に最適なアプローチは何か」を都度検討していきます。地域や商圏の特性を活かした投稿にするのか、
全国へ展開しているなら多言語対応を視野に入れるのかといった判断は、
その企業の実情と目的に合わせて変えていくべきなのです。

 

【小さな組織だからこそ実現できる“伴走”と確かなクリエイティブ力】

当社は大手のように何万社も一括管理しているわけではありません。その代わり、
「一社一社と向き合う」という姿勢を貫いています。背景には、広告業界で長年培ってきたハイクオリティなクリエイティブ制作の実績があります。
大小様々な企業様との取引を通じて短納期・大量案件にも対応してきたため、企画やデザイン、ライティングといった制作領域における経験とスキルには自信があります。

SNS運用を「ただ詳しいだけ」「ちょっとしたテクニックを知っているだけ」というレベルにとどめず、
しっかりとしたクリエイティブ基盤の上に立脚させることで、アカウントの内容やビジュアルのクオリティを高められるのが私たちの強みです。

加えて、小規模な組織だからこそ、お客様との密なコミュニケーションが可能になります。
アイデアを交わし合いながら必要に応じて柔軟に軌道修正し、その企業ならではの魅力を最大限に引き出す。
時間と手間を惜しまず伴走することで、中長期的な成果へとつなげていきたいと考えています。

 

【今後の展望と他のクリエイティブへの応用】

SNSは一度成功体験を得れば終わりというわけではなく、ユーザーの嗜好やアルゴリズムの変化に常に対応し続ける必要があります。
今回の伴走サポートを通じて、私たちは企業様が自走できる土台を作るのと同時に、
「新たなチャレンジを一緒に模索し続ける」関係を築けたと感じました。

これは、私たちが手掛ける他のクリエイティブワークでもまったく同じです。
会社案内の制作から販促チラシ、映像コンテンツやウェブサイトに至るまで、テンプレートを機械的に当てはめるのではなく、
その企業や商品が持つ特性を深く理解し、丁寧に引き出す姿勢を徹底しています。

大手企業のように豊富なリソースを持たないからこそ、
お客様との距離を近く保ち、じっくり相談し合いながらクリエイティブを作り上げる——これが当社のスタンダードです。

 

【まとめ】

SNS運用の世界にはさまざまなアプローチがあり、
手軽なツールやマニュアル型のサービスも確かに便利です。

しかし、「真に企業の目的に寄り添い、顧客との信頼関係を深めながら成果を積み上げていく」ためには、
現場の声を丁寧に拾い上げる伴走スタイルが必要だと私たちは考えています。

今回のInstagram成長事例は、その考え方が大きな手応えをもって実を結んだ一例と言えるでしょう。
今後も私たちは、お客様のビジネスゴールを最優先に据えながら、
これまでに培ったクリエイティブのノウハウを組み合わせ、
唯一無二のアカウント運用を一社一社で実現していきたいと願っています。

 

株式会社HET
長谷川嵩