広告で学んだ、伝えることの本質
2025年1月9日
先日、新宿で開催されたとあるシークレットイベントの現場見学に行ってきました。
新宿駅といえば、日本最大級の利用者数を誇るターミナル駅。その広告媒体はまさに「情報の交差点」と呼ぶにふさわしく、企業が自社のメッセージを発信するための絶好の場です。
今回は、その交通広告のクリエイティブ制作に関わらせていただいたご縁で現場を訪れる機会をいただきました。
大手広告代理店との連携による業務
弊社では、大手広告代理店様や直接のクライアント様から様々な業務を受けています。
今回の案件は、まさに短期間で高いクオリティを求められる「下請け業務」の一つでした。
新宿駅周辺の大型交通広告として展開されたのは、あるドラマ作品のプロモーションイベント。私たちはそのビジュアルデザインを担当しました。
交通広告というと、「ただのポスター」「ただの映像」と思われがちですが、実際には膨大な手間と予算が投入されています。
例えば、新宿駅構内の大型広告ビジョンに30秒の映像を流す場合、1週間で数百万円の費用がかかることも珍しくありません。
企業がこのような広告を展開する背景には、それほどの価値があると判断される場であるということがあるのです。
クライアントの想いに応えるために
今回のプロジェクトでは、クライアント様の強い期待に応えるべく、私たちも全力を尽くしました。
特に印象的だったのは、ドラマのプロモーションに込められたクライアント様の真摯な取り組みです。
「この作品を一人でも多くの人に届けたい」という思いが伝わり、その熱意に触発される形で私たちもプロジェクトに取り組みました。
短期間でのデザイン制作は、急な修正や追加依頼が発生することも少なくありません。それでも、絶対に遅延させることなく、クライアント様の期待を超える成果をお届けすることが私たちの使命です。今回もその責任を全うできたことを誇りに思います。
見学で感じた広告の影響力
現場に足を運ぶことで改めて感じたのは、広告の持つ影響力です。新宿駅という場所を訪れる人々は、日々忙しく行き交っています。
その一瞬の視線をつかみ、心に何かを残すためには、デザインの力が欠かせません。
今回の広告も、多くの人の目に留まり、話題となることでドラマの成功を支えたことを実感しました。
広告手法の変化と新しい取り組み
現代の広告手法は、ますます多様化し、進化を遂げています。一例として、交通広告のような大型メディアが持つ「一次情報」としての役割が挙げられます。新宿駅のような場所で展開される広告は、目にした多くの人々に記憶されるだけでなく、その情報が他のメディアやプラットフォームで再利用される可能性を秘めています。
例えば、大型交通広告で発信された情報が、テレビや新聞、インターネット記事として取り上げられ、さらにSNS上で拡散されていくという流れです。
このように、広告は一度で終わるものではなく、”二次利用”や”三次利用”によって最大限に活用されるべきものです。
広告業界では、これを「コンテンツリレーション」や「メディアエコシステム」と呼び、特にSNS時代においてその重要性が高まっています。
交通広告で生まれた話題がInstagramやX(旧Twitter)でファンによって共有され、
さらにその先の消費者行動に繋がることもあります。こうした流れを設計し、
いかに効果的に情報を波及させるかは、クリエイティブ制作における新たな挑戦でもあります。
弊社では、交通広告に限らず、ウェブ媒体やSNSなどの手法を駆使してクライアントのメッセージを効果的に伝える支援を行っています。
また、コンテンツをどのように連鎖的に展開し、影響を拡大させるかといった視点からも、戦略的なアプローチを提供しています。
それぞれの媒体には特有の課題がありますが、それを乗り越えるための知識と経験を日々蓄積しています。
こうした多角的なアプローチは、単なる「デザイン制作会社」を超えた価値を提供するための私たちの強みです。
クライアント様に寄り添い、深く理解することで生まれるクリエイティブ。
それこそが私たちの誇りであり、これからも追求し続けるべき道だと考えています。
今回の案件を通じて得た学びを大切にしながら、私たちはさらに進化していきます。
広告を通じて誰かに何かを伝えるという仕事の本質を胸に、引き続きクライアントの期待に応えるクリエイティブを届けていきたいと思います。
株式会社HET
長谷川嵩